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2006年度
5月KAVC8月應典院11月ジャングル3月精華

 

special

KAVCチャレンジシアター'05-'06ジョイント公演「3 pieces」ポストパフォーマンストーク

【構成の良さと
詰めの甘さ】

【道具で誤魔化さずに
身体を魅せる】

【訓練された体、
コントラスト】

【ロボットの意味、
身体の意味】

 

【ロボットの意味、身体の意味】

福島 本当にじっくりとご覧いただいたようで。

 そうですね。非常に三者三様のものだったんですけども、本当に勉強になりましたね。観客の側からはこんな風に見えるんだぁっていうのが。

福島 一つ目のFrance_panがセリフ劇、ウラボンさんと村上さんの方は身体表現でしたが、その違いみたいなものは金さん自身はおありですか?セリフがあっても身体は見えてくるのでしょうか?

 要するに、セリフ芝居をやりたいのか、何かを伝えるためのセリフなのかということでは違うと思うんですよ。ですから、あんまり流れの中では違いっていうのは感じなかったですね。

福島 本当に様々な3つの作品だったんですけれども、よろしければ会場の皆さんからもご感想やご質問などありましたら伺いたいと思います。もっと単純なお話でも結構ですので。

観客① 今日はありがとうございました。今回は「ロボット」というテーマでしたが、どういう考え方をして、「ロボット」をテーマにどういうことを表現されようとしたのか教えてください。

伊藤 パンフレットにも書かせてもらったんですけども、まずチャレンジシアターさんのほうから「ロボット」っていうテーマをもらったときに、別に僕は理系でもないですし、アイボも持ってなくて、ロボットってなんやろうって思ったんです。そこで、どうしてもロボットを考えると、人間になってしまう。じゃあ、人間は何でできているのか、どういう感情から、どういう欲望から人間がそこにいるのかっていう部分で「現代に生きる人間」っていうことをテーマに作ったつもりです。

浦濱 私たちは踊りを踊ること、つまり振り付けを踊るということはロボットがプログラミングをされてそれをこなしていくことと同じではないかということと結び付けました。それからロボットとか機械仕掛けの中でも「からくり」に注目しまして、からくり人形とかそういうことを考えて、「からくり湖」というからくりで動いている湖があるとしたらどうだろう、というイメージから、この作品を作ってみました。

村上 この「RED MAN」という作品はこの形としては初めてなのですけれども、何年か前からシリーズものとして、場所を変え形を変えずっと踊ってきているものです。チャレンジシアターの「ロボット」というキーワードを聞いたときにこの「RED MAN」っていう作品が合うかなということで思って今回躍らせていただきました。コンセプトとしては、非常に傲慢なんですけれども、この建物全体が自分の体、その中身が内臓だというコンセプトで踊っていましたので、非常に具象的に「ロボット」を捉えて作りました。

福島 ありがとうございます。「ロボット」というのが物体としての「ロボット」でもあり、人間関係の「ロボット」であったりと、一つのキーワードで実にいろんなことが出てくるなっていうが今回「ロボット」をキーワードにした結果出てきました。3作品並べたら本当にそれぞれのロボット観が表現になってますよね。

観客② 金さんがさっき「身体」ってよく言ってはったんですけど、「身体」とは一体何を指して言っているのか、教えてもらえますか?

 私が「身体表現」っていうことを言うときに、本当は「肉体」って風に言いたいですってよく言うんです。自分の肉体が、日常生活の中でついてくる頭や手足は、こう思ってこうしようって思うときに、勝手にあるものではなくて、本当は経験とか記憶とか、全部身体自身にもあるんじゃないかと、思っているんです。人間っていうのはかなりの部分、何かを選んでいたり、ものを吸収していたりしていく中で、そういったものは身体から出てくるものじゃないかと思っています。

だから身体をコントロールするんではなくて、身体自身が勝手に自分に教えてくれる動きなり、こうしたいんやっていうことを身体自身が持っているんじゃないかって思っているんです。それが私の身体表現の考え方です。ですから、身体自身が語りだすことに耳を傾けることで、表現を作っていくって言う考え方なんですね。

やっぱり身体がいかに単独で、自分で表現したいっていうこととのギリギリのところで立っている様が観客に伝わってくる感動やと思うんですよ。そういう意味での「身体」を共通項にして話していたんですけども、どうですかね、お三方は?

浦濱 身体表現をするなら、それは大事だなと私は思います。やっぱり自分が舞台を見るときもそういうものが見えているものは面白いです。演劇の場合、お話の面白い面白くないことよりも、そういう体から見えてくるものがあったときの方が、忘れられないものが多いですね。

福島 どうですか伊藤さんは?

伊藤 僕もそう思います。俳優が言葉を発するときに、演劇側の人間としてはどうしても、体と全然切り離したところでしゃべっている役者が気になってしまいます。そういうのを見るとどうも嘘をついているなぁと感じるのです。そういうのはうそ臭くて嫌いなので、とりあえずバイト先や学校などでつけている余分な仮面をはがすことからして、そこから言葉を発するように心がけてはいます。

村上 大体僕も同じような意見なんですけども、やっぱり体から見えてくるイメージというものは大切にしています。体というものからは原風景が見えてくると思うんです。嘘ついたらばれるし、純粋に立っていたらいろんなものが見えてくるので、体はすごく正直だと思うんです。僕はいろんな舞台を見て、たまにそういうのが見える機会に出会えたときは、すごい良いなぁと思います。まぁ、お三方がおっしゃったのと同じような意見です。

福島 ありがとうございます。
ということで、そろそろ時間ですのでこの辺でお開きにしたいと思います。短い時間でしたが、大変良いお話が伺えたかと思います。どうもありがとうございました。

(了)

2006年5月28日
チャレンジシアター’05-’06 ジョイント公演
ポストパフォーマンストーク

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