special

France_pan 8th session
「咆哮マーチ」ポストパフォーマンストーク

【再演すること】

【笑いののもたらす関係】

【踊っちゃった】

【作品の作り方】

【盲目~身体的欠如~】

【盲目の演技、ネタバレさせた意味】

【先にあるもの】

土橋淳志(ゲスト)
近畿大学卒。劇団A級Missing Linkにて作・演出を担当。2000年に旗揚げ。関係性を重視した丁寧な演出と、知的エンタメ系を自称する脚本に定評がある。
>>劇団A級Missing Link

伊藤拓
劇作家、演出家、役者、France_pan主宰。
2003年に正式旗揚げ。笑いを中心に描かれる作品世界は楽観的な世界から遠く、むしろ「悲劇の中の喜劇性」を玩ぶような方法論を模索しながら、現代人の心性を抉る点を見出そうと、舞台創造をおこなう。

清水翼(司会)
France_panの正式メンバーではないが、2003年 [犬ほえる、あめ]以降ほとんどの公演に関わる。現在は、京都橘大学文化政策学科、博士前期課程でアーツマネージメントを学ぶ。研究テーマは「鑑賞者開発」。


清水  ―それではポストパフォーマンストークを始めさせていただきたいと思います。初めに、今回お話をしていただくお二人を紹介させていただきます。皆様から向かって右側におられるのが土橋淳志さんです。A級MissingLinkで作・演出をなさっています。

土橋 よろしくお願いします。

清水  ―その隣がFrance_panで作・演出を担当し、今回は出演もしました、伊藤拓です。

伊藤 よろしくお願いします。

清水 そして、私がFrance_panで制作を担当しています、清水と申します。それでは早速ですが、今回ご覧いただいた感想などを、土橋さんに伺いたいなと思うのですが。いかがでしたでしょうか?

土橋 いきなりですか?(笑)率直な感想としては、今ホッとしてるんです。というのは、しゃべることがなかったらどうしようとか、面白くなかったらどうしようとか実は思ってましたから。なので今はホッとしてます(笑)。
そこで、何が面白かったかと言うと、全体的な馬鹿馬鹿しさですね。もちろんシリアスな部分もあるんですが。今演劇をやるっていうのはこういうことだよなぁってのが、トータルな感想です。

伊藤 そうですね、だいぶ馬鹿馬鹿しさは狙ったつもりです。前回 とずいぶん作風が変わって、今回はスペースドラマに参加することを意識しました。“馬鹿”をやろうというのは、参加することが決まった時点で決めていましたので、それが見えていたのであれば、僕としては嬉しいです。

土橋 前回の作品も拝見したのですが、あれとはずいぶん違いますよね?どうして変えてしまったのですか?

伊藤 同じことをやるのが好きじゃないんですよね。音楽のバンドでも、また同じようなアルバムじゃないか、と言われるんじゃなく、絶えず変わっていく方が好きでして。いつも同じと言うのも、職人的な意味では好きなのですが、僕自身が飽き症なんだと思うんです。そういう僕自身の飽き性を解決する意味でも、France_panでは公演形態として、3つの形をとっているんです。本公演と横公演と裸公演 という全く違うタイプ。裸公演はまだあまりやったことがないので、もうちょっとやっていきたいですね。

土橋 裸公演っていうのはどういう公演なんですか?

伊藤 裸公演は“馬鹿”をメインでやっていくようなタイプで、今回の場合は“馬鹿”をやりつつも最後にちょっと泣かせにかかったところはあるのですが、裸(公演)の場合はあんなことはしないです。“馬鹿”のまま終わるという感じですね。

清水 -補足させていただきますと、前回の公演は神戸アートビレッジセンターで行われた横公演で「Re:ビョーキ」という作品です。30分という短時間でしたが、今回よりは映像を多用し、実験的要素も多い作品でした。 今回の作品は、3年前にやらせてもらった作品 の再演でしたが、今回再演するに至った経緯を、過去作品の中からこの作品を選んだ理由も含めてお聞きしたいのですが。

伊藤 今年度うちの団体は、4回も公演をするんですが、それであまりにも忙しくて(笑)。 というのは冗談で、作品作りにおいて、自分たちの方法論を探すじゃないですか。それを探すときに、僕がだんだんわからなくなってきたので、じゃあ昔にやったものをやってみて再度問い直してみようかな、というのがきっかけでした。今一緒にFrance_panでやっている役者や制作は、ずいぶん長いこと一緒にやっているんですが、彼らから「大学の頃はもっとわかりやすかったよね」と言われて、それは確かにそうかもしれないなぁ、と思ったんです。

土橋 そのあたりをちょっとお聞きしたいのですが、大学には部活動としての劇団やサークルもあると思うんですが、どういった経緯で団体を創立したのですか?

伊藤 大学には演劇をやっているサークルさんがいたんですが、それを見に行って「ん~……」と思ったんです。あくまで「ん~……」です(笑)それで、周りの子に芝居やろうよって声をかけたら、すごく映画好きの人だったり、音楽を作っている人だったりってのが集まってこうなった、と。

土橋 お芝居は高校のときからやっていたんですか?それとも大学に入ってやろうと思ったんですか?

伊藤 高校のときも実はやってました。お父さん役の は、高校のときに僕と一緒にやっていました。

土橋 芸歴長いですねぇ(笑)最初からこういう作風ですか?

伊藤 最初のころが、こういう(笑いが多い)作品ですね。前回の「Re:ビョーキ」なんかは、観ていらっしゃらない方もおられると思うのですが、僕らが1年半前に大学から外に出て(公演を)やるようになってから、ああいう感じになりました。

土橋 「Re:ビョーキ」と比較すると、わかりやすいなとは思うんですが、関西の小劇場演劇を見わたすと、もっとわかりやすい演劇をやってらっしゃる団体さんもいるじゃないですか。そういうお芝居はやったことはないんですか?

伊藤 高校時代にキャラメルボックス をやって、全国大会に行きそうになりました(笑)
まぁ、楽しかったですけどね。僕はケラリーノサンドロビッチ さんがかなり好きなんです。この作品も「カラフルメリィでオハヨ」というケラさんの作品に、わざと似せているところはあります。

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